カレー好きの皆さん、朗報です。
2023年10月、神楽坂に「究極のバターチキンカレー専門店GANDEN」が誕生します!
人気店CraftCurryGANDENが、このたびバターチキンカレー専門店としてリニューアルするのです。
プレオープン(バタチキ提供開始)は10月3日、正式オープンは10月21日となります。
今回なんと、究極のバターチキンカレー専門店GANDENのオーナー兼ソムリエ・岩田良平さんにインタビューをさせて頂きました。
バタチキはお店の8年間のドラマから生まれ、また岩田さん独自のアイディアを活かした一品であることが分かりました。美味しさとヘルシーが融合し、食べ進めるたびに味わいが広がる、まさに究極のバターチキンカレーとなっています。
この記事では、お店の誕生秘話から美味しさの秘密、さらに今後の展望についてお話を伺いながら、究極のバターチキンカレーについて徹底解剖していきます。
バターチキンカレー専門店の誕生秘話
店主の岩田さんは、2015年、神楽坂の地でバーNaoraiを開業。夜はバー、昼はカレーという、二毛作の営業スタイルが始まりました。
当初は、夜に提供するクラフトカレーが主力でしたが、2018年に気まぐれで作ったバターチキンカレーが好評となり、物語は幕を開けます。
バターチキンカレーは好評となったものの、しばらくの間メニューから姿を消しましたが、2020年のコロナ禍で再び登場。
岩田さんは、常連客からのアドバイスや他店からのアイディアを取り入れながら、何度も試作を重ね、バターチキンカレーの進化を図りました。
次第にバタチキの注文数は増え、主力であったクラフトカレーの売上を凌ぐ日もあったそうです。
ある日、女性客から「ここのバターチキンカレーが一番美味しい」という言葉を初めて聞いた瞬間は、今でも鮮明に覚えているそう。また、ルー増しでオーダーする女性客や、バタチキだけを毎回注文する常連客も。
これらの好評から、バターチキンカレーに専念し、美味しさをより追求したいという情熱が岩田さんの中で芽生えます。
そして、専門店をやるならば、ミシュランの星を獲得するという夢に向かって、岩田さんはカレー作りに全力で取り組む覚悟を決めました。
バターチキンカレーに懸ける想い
「1,200円を頂くからには、お客様に後悔させたくないんです」と、岩田さんは自身の想いを語ります。
実は岩田さん、8年前までIT企業で営業職を務めるサラリーマン。当時、ランチは格安のお店が多く、1,000円超えは贅沢だったそうです。
彼のこうしたサラリーマン時代の価値観が、現在のビジョンにも影響を与えているようです。
「正直、バターチキンカレーを1,200円で提供することに少し抵抗がありました。しかし、最近の物価上昇を受けて意識を変え、店を進化させたいと思ったのです」と岩田さん。
このビジョンに向かって、彼はソムリエとしての直感や経験を活かします。
自身が得意とする、お酒と食材を組み合わせたアイディアを応用することで、食べ進めるたびに豊かな味わいが広がるバターチキンカレーを創りあげました。
それでは、さまざまなきっかけや岩田さんの想いから生まれた、バターチキンカレー専門店GANDENのメニューを見ていきましょう。
メニューとこだわり
メニューはバターチキンカレーをベースに、気分に合わせて楽しめる多彩なラインナップです。
たとえば、「至福のチーズバターチキンカレー」はゴーダチーズとペコリーノロマーノをたっぷりと乗せた一品。また「贅沢☆極盛りバターチキンカレー」は、前身のCraftCurryGANDEN時代から人気のキーマカレーとの合掛けです。
お肉の気分でない時には、チキンなしのカレーに、スパイスうずら玉子トッピングなどのカスタマイズも楽しめます。
さらに、自身でダイエットの経験もある岩田さんは、健康を気にする方でも、ヘルシーに味わえる工夫を仕掛けています。
たとえば、ルーはグルテンフリー(小麦粉不使用)。スパイス惣菜には旬の野菜を使用し、鶏はモモまたはムネから選び、ライスの量も調整可能。ライスを少なめにすると、サラダとアチャールが増えるシステムです。
ドリンクメニューも充実しており、ソムリエならではの魅力的な内容です。
たとえば、自家製スパイスジンのハイボールにはスパイスが効いており、カレーとの相性も抜群です。他にも、スパイスと黒糖の濃厚チャイなどのソフトドリンクも魅力的。
ホットコーヒーと紅茶は無料で提供しており、食事の後もリラックスした時間を楽しめるでしょう。
※メニュー画像は岩田さんより拝借しました。
それでは、究極のバターチキンカレーが生まれるキッチンの舞台裏に迫っていきましょう!
キッチンの舞台裏に迫る
岩田さんが大切にするのは、食材の厳選と徹底的に丁寧な調理です。
バターチキンカレーは甘・酸・辛味を調和させ、クリーミーさを出しながら、最後の一口まで美味しく楽しめるように調理していきます。
まず、カレー作りはトマトを約1時間煮詰めることからスタート。
トマトから甘味が引き出されたところで、少量の蜂蜜で甘さを調整します。蜂蜜を使うのは、カロリーをなるべく抑えるため。蜂蜜は砂糖よりも甘さがあるので、少量でも甘味が引き立つのだそうです。
小麦粉も一切使わず、ルーの大半を占めるトマトだけで、トロみをつけていきます。
使用するスパイスは、全部で10種以上。シナモン・カルダモン・クローブといった3種のホールスパイスをベースにしています。
岩田さんが特にこだわるのは、カルダモン。その上品な香りを生かすため、大粒で香りの強いカルダモンを選ぶそうです。
さらに、皮ごと使うのではなく、中身だけを取り出して使うのが流儀。
その理由は「カルダモンの皮を使うと、噛み切れずに残してしまう人もいる。それでは勿体ないし、トマトをミキサーで細かく砕いて作ったトロトロ食感を損ないたくないのです」と岩田さん。
さらに、食塩不使用の国産バター、生クリーム、ココナッツミルクやナッツを加えてコクをプラス。
仕上げに発酵バター、カスメリティで風味をつけることで、本格的なカレーが完成します。
ちなみに、原価が上昇している中でも、肝であるバターは妥協せずに使っているそうです。
「今後、さらに良い食材を見つけたら取り入れていきたい。食材探しには、常にアンテナを張っています」と岩田さんは語ります。
食材の厳選と丁寧な調理は、スパイス惣菜やご飯にも応用されています。
スパイス惣菜には旬の野菜を取り入れ、月ごとに異なるメニューが登場します。
お米は専門業者から仕入れ、カレーに合うよう固めに炊きたいと相談して選定するという徹底ぶり。
水の量や炊飯時間に注意しながら炊けば、トロトロのバターチキンカレーに合うご飯がお皿に登場します。
実食レポート
いよいよバターチキンカレーの実食です!お皿には彩り豊かなスパイス惣菜やサラダがオン。
つややかなバターチキンカレーは、赤ワインソースやバジルでさらに彩られています。隅々まで見て楽しく、スパイスの香りからも食欲をそそる一皿です。
まずは、ルーをそのまま一口。口当たりはトロッとまろやかで、トマトの凝縮した甘さ、スパイスの上品な風味が口いっぱいに広がります。
小麦粉不使用によりサラッと軽い味わいでありながら、生クリームやナッツの効果で、舌が満足する豊かなコクが実現されています。
いよいよご飯に突入すると、中からスパイスおかかが登場しました!
これは、クミンとカルダモンをまぶした自家製おかかです。「ご飯を食べていたら何か出てきた、という驚きも楽しんでもらえたら」と岩田さん。
一口目は、おかかおにぎりのような懐かしい味。その後、カルダモンの上品な甘さがフワッと広がって、想像以上にカレーに合う!
さて、ルーの後半では、さまざまな味変を楽しめるのがGANDENの醍醐味。
味変ソースは3種類で、赤ワインソース、刻み玉ねぎと青唐辛子の辛酸ソース、マッシュルームとクミンのコク増しソース。これらがカレーとの相性をグッと底上げします。
さらに、卓上には2種類のタバスコがあり、辛さをカスタマイズすることも可能です。
特に注目して頂きたいのが、赤ワインソース。
これをルーに溶かすと、赤ワインを煮詰めたこっくりと深い味わいが広がります。
次第にフルーティーな酸味が合わさって、スッキリとした食後感に着地します。
この赤ワインソースは、岩田さんのソムリエとしてのアイディアから生まれたもの。
「白ワインではカレーのコクに負けてしまうけれど、赤ワインなら相性が良く、酸味が全体をスッキリ仕上げてくれるだろう」という発想が実現されています。
ところで、私は岩田さんに対して「料理人」というイメージを強くもっています。
それは、前身のCraftCurryGANDEN時代から、多彩なスパイス惣菜やカレーの味わいから感じていました。
実際、岩田さんはテレビの料理コーナーにシェフとして出演した経歴があり、料理人として評価されてきました。
しかし、「料理を一から考えて創りあげるのは、このお店が初めて。少しずつ料理人に近づいているのかもしれないけれど、まだまだです」と岩田さんは謙遜しますが、その実力は確かなのです。
未来への展望
今回のリニューアルオープンにとどまらず、岩田さんは常に前進する姿勢で取り組んでいます。
将来の夢は、ミシュランの星を獲得すること。そのためには「料理が美味しいことは当然であり、いかにプラスアルファを表現できるかが大切。少しずつカレーを進化させ、多くのお客様に、ここのバターチキンカレーが一番と満足して頂けるように努力していきたいと思います」と語ります。
そもそも、神楽坂で8年間、個人で飲食店を経営することは容易ではなかったはず。
岩田さんは過去を振り返りながら「8年間続けたのは、偶然というか、さまざまな方に支えられたからこそだと思います」と語ります。
もともとは会社員だった彼が、自分が打ち込めることを求めて飲食店業界に飛び込んだ決断。
しかし、経営と料理の技術を両立させることは難しく、ただただ8年間の修行が必要だったそうですが、それが神楽坂の人気店としての地位に繋がっているのだと私は思います。
「ようやく、バターチキンカレーという少しずつ評価されるものができ、次のステージにチャレンジする時が来た。自己満足ではなく、食文化をより良いものに発展させる視点をもち、今後も知識や技術を向上させながら、店づくりに臨んでいきたいと思います」そんな熱い想いを一皿に込め、岩田さんはバターチキンカレーとともに進化し続けるのです。
究極のバターチキンカレー専門店GANDENのプレオープンは、2023年10月3日(火)12:00~14:30、なくなり次第終了。※正式オープンは10月21日(土)。
神楽坂の8年間で培った経験、さまざまなドラマから生まれた新しいバターチキンカレーを、あなたもぜひ体験してみてください。
最寄駅 | 神楽坂駅1a,b出口より徒歩3分 |
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住所 | 東京都新宿区神楽坂6-66 宝生堂ビル4F |
営業時間 | 12:00〜14:00 ※なくなり次第終了 |
定休日 | 月、水、金、日 |
電話番号 | 03-5229-8840 |