牛込柳町のPAINdeCLASSE(パンデクラス)は、神楽坂エリアで重宝したい町のパン屋さん。
パンはふんわりと柔らかく、優しい味が特徴で、口にすれば明日も食べたくなる美味しさです。
パンが魅力的なのはもちろん、注目したいポイントがもう一つあります。
オーナーの大石さんは、なんと元・格闘技家。
パンクラスという、完全実力主義をテーマに激しい戦いをする格闘技団体で、チャンピオンに輝いたご経歴の持ち主です。
大石さんは格闘技の引退を機に、かつて同じ場所にあったパン屋・アートブレッドファクトリーで修業。その後独立し、2022年5月にPAIN de CLASSEをオープンしました。
店名には、自身が活躍した格闘技のパンクラス、パンで暮らすという意味があり、またフランス語では「高級なパン」と訳されるそうです。
元アスリートという経歴に注目しがちですが、PAIN de CLASSEでは究極に美味しいパンを味わえます。
定番のパンはもちろん、ちょっと面白いメニューも並び、毎日の楽しみになるパン屋さんです。
この記事では、PAIN de CLASSEへの行き方、ラインナップ、食べたものなどを詳しくご紹介していきます。
PAIN de CLASSEはこんな方におすすめ
・元格闘技家が作る、優しい味わいの絶品パンを体験したい
・ふわふわの柔らかいパンが好き
・神楽坂から行ける、「町のパン屋さん」を探している
※情報は2023年2月時点。最新の情報はInstagram等をご参照ください。
PAIN de CLASSEへの行き方、営業時間
PAIN de CLASSEの最寄駅は、都営大江戸線・牛込柳町駅。南東口から徒歩4分です。
牛込柳町駅の南東口を出たら、すぐ左に進みましょう。大通りを直進していくと、左手にPAIN de CLASSEがあります。
住所 | 東京都新宿区市谷薬王寺町67 |
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営業時間 |
11~18時 |
定休日 | 火曜 |
支払い |
現金、クレカ、QR各種あり |
※営業スケジュールはInstagramを要確認。
パンのラインナップ
パンは甘いものから惣菜系、ちょっと変わったものまで、豊富なラインナップです。
Instagramのストーリーでは、パンの在庫状況(と時間帯)、季節のメニューがアップされるので、行く際は要チェック。
食事パンだと、全粒粉ソーセージ、オリーブチーズ、梅しそベーコンなどが並んでいました。
また、契約農家(わたなべ農園)から仕入れる野菜を使ったパンも名物で、この日は「もののすけカブ」がありました。
おやつに嬉しい、甘い焼菓子も豊富です。
特にマラサダは、他のパン屋さんではなかなか見ないと思います。
食べたもの
ここからは、私がPAIN de CLASSEで買ったパンをご紹介します。
薬王寺ブレッド
ハーフサイズ(3枚)、税込160円。
薬王寺ブレッドは、はちみつと練乳の入ったやや甘い食パンです。
商品名の薬王寺(やくおうじ)は、PAIN de CLASSEのある市ヶ谷薬王寺町からきています。
プニプニと柔らかい手触りは、もはや愛おしい。
はちみつと練乳入りだから、甘々なのだろうと口に入れると、予想外の展開が。
口に入れた瞬間に小麦の風味が弾け、噛むほどに旨味が膨らんでいきます。
はちみつと練乳のほのかな甘さが顔を出し、両頬は幸せでいっぱいに。
思わず「うんまぁ~」と独り言が漏れ、この食パンを作ったオーナーと握手したくなる美味しさ。
バゲット
ハーフサイズ、税込250円。PAIN de CLASSEのバゲットは、ハードとソフトの良いとこどり。
一口頂くと、皮はバリッ!と良い音。王道のハード系かと思いきや、適度な水分もあり、指でちょっと伸ばせるほどの柔らかさがあります。
一般的なバゲットは約30℃で発酵しますが、CLASSEでは15℃の低温発酵。これにより、小麦の甘みをグッと引き出すそうです。
バゲットがなかなか減らない我が家でも、こちらは翌日に無くなりましたw
クリームパン
税込200円。クリームパンは、もともと同じ場所にありオーナーが修行した「アートブレッドファクトリー」の製法が引き継がれているそうです。
そのため、前店を知る方にも馴染みがあり、早々に完売してしまう人気商品。
ほっぺのように柔らかいパン生地には、カスタードクリームが隅から隅まで入っています。
カスタードクリームは、液体に近いほどトロトロふわふわ。
バニラビーンズの香りが漂い、卵黄のコクも感じられ、このクリームだけでも飲みたくなります。
優しい甘さのクリームに、ふわんとしたパンが同調し、思い出しては恋しくなるほど美味。
黒ごまあん
税込220円。黒ごまあんは、木曜限定です。
パン生地には黒ごま・白ごまの2種が練り込まれ、芳醇な風味がたまらない!
黒ごまあんは、パンの上下に隙間なく詰まっており、この断面だけで唾を飲んでしまいます。
Youtubeによると、配合はパン生地50g:あん60gという贅沢なもの。
あんは甘さ控えめで、黒ごま特有の渋さがあり、深くて濃厚な味わいです。
あんの食感はなめらかで、しっとりソフトなパン生地と絶妙に溶け合っていました。
あんにはクルミも入っているので、コリコリとした食感や香ばしさも楽しめます。
菓子パンというよりは、点心(おかず)に近い満足感がありました。
クランベリーくるみ&いちじく
税込290円。食パンの生地を使っているため、硬すぎない(セミハード)タイプとなっています。
パンのサイズは直径15cmほど、大きめサイズも嬉しい。
パンを割ってみると、クランベリーとくるみ、いちじくの赤ワイン漬けが入っています。端から端まで、たっぷりです!
果肉が大きいので、どの部分をかじっても、クランベリーといちじくの甘さを感じられます。
お菓子のような甘さではなく、果実とナッツをいかした自然な甘みで、意外に食事にも合います。
ビターチョコとドライクランベリー
税込260円。バレンタインを意識した、おそらく季節限定のパンが登場していました。
チョコバゲットはセミハードで、外側はこんがりと、内側は食パンのような柔らかさがあります。
深いブラウン色は、いかにもチョコが濃厚で、おいしい見た目をしていますね。
パンを割ってみると、ビターチョコの粒、ドライクランベリーが所狭しと入っています。
カカオのほろ苦さ、チョコレートの甘さが深みをもって溶けあう、至福のスイーツパンでした。
チョコチップの生スコーン
税込216円。「生」とは生クリームのこと。
生地に生クリームを練り込んでいるため、表面はサックリ、中はしっとりしています。
リッチな味わいで、口の中がパサつくこともありません。
たっぷりのチョコチップが入っていますが、意外にも甘さは控えめ。コーヒーにもぴったりです。
食べ方としては、トースターでリベイクせず、そのまま食べるのがおすすめです。
先述した通り、生地に生クリームを練り込んでいるため、表面のサクッとした食感が醍醐味です。
私は半分をトースターで温めたところ、表面のサクサク感が薄れたような気がしたので、そのまま頂くのが良いかなと思いました。
せっかくの「生スコーン」なので、普段はリベイクする派の方も、ぜひそのまま召し上がってみてください。
ほうじ茶とホワイトチョコの生スコーン
税込236円。私ほうじ茶は苦手ですが(苦いから)、CLASSEのなら食べれるかもと思い買ってみました。予想は的中、めちゃくちゃ美味しい。
ほうじ茶は苦すぎず、ホワイトチョコのミルキー感や甘さと絶妙にマッチ。
スコーン全体にほうじ茶を練り込んでいて、一口目がすでに濃厚。さらに中心には「ほうじ茶あん」が入っていて、どこまでも贅沢。
外はこんがりと、まるでオールドファッションのようにサクッとした食感です。
いちごのマラサダ
税込220円。マラサダとはポルトガル発祥のお菓子で、揚げパンにグラニュー糖をまぶしたもの。
PAIN de CLASSEのマラサダは、こんもりと丸く太った姿が可愛らしい。
持った時に重みを感じるほど、ボリュームがあります。
パン生地はもちもち・ふっくらと、噛むたびに感じる弾力が面白い。
いちごクリームと当たらない部分さえも美味しく、パンの潜在力の高さが伺えます。
またいちごクリームの濃厚さにも驚きました。
桜より強いピンク色は、見るからに濃厚ですが、一口目でいちごの果実感をビビッと感じます。
いちごの果肉も入っており、まさに苺そのものを再現したようなクリームです。
カレーパン
税込230円。パン生地は、なんとマラサダと同じ生地を使用。そのため、もちもち・フカフカとした新感覚な食感です。
粒子の大きな揚げ衣は、ザクザクとした食感で、これぞ揚げ物!という食べ応えがあります。
カレーパンといえば「具材たっぷり」がよくあるような気がしますが、こちらは生地が分厚いのが印象的。
あくまでも主役はパンであり、カレーや揚げ衣が旨味あふれるパン生地を引き立たせていました。
挽肉やじゃがいもの入ったカレーは甘口で、どこか懐かしい味わい。
一方で、マラサダのパン生地には洗練さがあり、昔ながらとイマドキを併せもつ一品です。
野沢菜ツナ
税込250円。野沢菜とツナのペーストがたっぷり入った、おやき風のパンです。
ほんのり甘いパン生地に、ツナの塩気、野沢菜漬けの食欲そそる香りがベストマッチ。
この甘塩っぱいテイストは、一口食べると途中ではやめられません。
お腹が空いた時にふと思い出してしまう、中毒性のある美味しさです。
チョコクリームなど
この日はオープン直後に行き、パンは在庫潤沢。以下の5点を購入しました。
チョコクリームは、クリームパンと同じふわふわの生地を使用。
自家製チョコクリームが独特で、カスタードを土台にチョコを混ぜたような仕立てになっています。
チョコの突き抜けた味ではなく、カスタードのコクも楽しめるチョコクリームでした。
まるごとじゃがトゥイユなど
2023年4月は、まるごとじゃがトゥイユ、610(無糖)、レモンクリーム&マカダミアを購入。
まるごとじゃがトゥイユ(税込390円)は、お芋がまるっと1個入っています!
新じゃが自体が美味しく、しっとりホクホク。
オーナー自らが契約農家に足を運んでいるという事実、野菜への愛情やこだわりを感じます。
トマトが濃厚なラタトゥイユには、たっぷりのズッキーニや玉ねぎ。
ほんのりガーリック風味で、一人でまるごと食べてしまう美味しさ(CLASSE恒例、買ったら一日でなくなる現象)。
コッペパンなど
この日は3点を購入。コッペパンは4個で320円。
手で持った時からホワホワの感触で、ほっくりと簡単にちぎれます。
ミルクの優しい甘さが口いっぱいに広がり、4個ペロリの美味しさ。
昔懐かしさ、どこかリッチテイストも感じられる、CLASSEだけのコッペパンです。
こしあんぱんは税込190円。一寸のダマもない「こしあん」は、見ただけで丁寧さが分かるビジュアル。
舌触りはなめらかで、ほわっほわのパンと一体となり、ゆっくりと溶けていきます。
普段はつぶあん派の方も、「こしあんもイイ!」ときっと目覚めてしまうでしょう。
カレンツくるみは税込270円。ぶどうとくるみ、チーズという、ありそうでなかった組み合せ!
セミハードのパンをかじるたび、小麦の風味、ぶどうとチーズの甘塩っぱさにキュンキュンです。
途中でやめることはできない、魔法のおいしさ。
以上、PAIN de CLASSEで買ったパンのご紹介でした。
パンの完売状況
私の印象としては、甘いパンが早めに売り切れるのかなと感じています(スコーンは13時で残り1個の日もあり)。
おそらく、牛込柳町はファミリー層が多く、小さなお子様とママも多数来店するからでしょう。
バゲットも大人気で、土日の15時には完売していた経験があります。
開店直後に行った際、バゲットは7本でしたので、1日7本くらいなのかなと推測しています。
甘いパンやバゲットに限らず、目当ての商品がある場合は昼過ぎまでに行くか、ベイクモールの予約機能を使うと良いでしょう。
但しPAIN de CLASSEでは、何を頂いても抜群に美味しいのでご安心を。
目当てのパンがなくても、「新しいパンに出会うチャンス!」と前向きに捉えられる、私にとって貴重なパン屋さんです。
まとめ
PAIN de CLASSEでは、一度食べたら明日も行かずにはいられない、究極に美味しいパンに出合えます。
ふんわりと柔らかく、オーナーのお人柄を映すような優しい味わいのパンは、毎日食べたくなる美味しさ。
元格闘技家という経歴に注目しがちですが、最も驚くべきは、パンのクオリティなのです。
また、具材やクリームがパンの隅々までぎっしり入っているのも、毎回の楽しみの一つ。
パンは何を食べても美味しく、具材のボリュームもあるので「絶対的に満足できるパン屋さん」という印象です。
パン好きの方はもちろん、神楽坂エリアで「町のパン屋さん」をお探しの方は、ぜひ行かれてみてください。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。