神楽坂「NODO(ノード)」は、築70年の古民家を改装したイタリアン。
イタリアの中でも、特にフリウリ州の郷土料理に特化しているお店です。
フリウリ州(フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州)は、イタリア北東部にあり、他国のオーストリアやスロヴェニアと隣接しています。
そのため、フリウリ州の料理は、隣接国の食文化を取り入れているのが特徴です。
たとえば、地中海料理でお馴染みのクミン(スパイスの一種)が使われることもあるそうです(参照:e-food)。
NODOでは、新型コロナウイルスの影響を経てランチがスタートしました。
ランチではリーズナブルに、絶品のフリウリ州郷土料理を味わえます。
ふつうのイタリア料理には飽きた、フリウリ州の郷土料理を味わってみたいというグルメな方にはぜひおすすめです。
この記事では、NODOへの行き方、メニュー、店内の様子、今まで食べたもの、混雑具合などを詳しくご紹介します。
NODOはこんな方におすすめ
・神楽坂で、ふつうのイタリアンではなく、郷土料理に特化したお店に行ってみたい
・古民家ならではの心温まる空間や、かわいい食器にも癒されたい
NODOへの行き方
東京メトロ各線・飯田橋駅B3出口から徒歩6分、450mほどで着きます。
もしくは、都営大江戸線・牛込神楽坂駅A2出口から徒歩5分。
ここでは、飯田橋駅B3出口からの行き方をご紹介します。
B3出口を出たら右に進み(神楽坂通りを上り)、革製品店の前で左折します。
すると、このような坂道に入ります。右手にアルベリーニ、左手に神蔵があります。
坂を上り、突き当たりを右折すると、右手にNODOが現れます。
築70年の古民家を改装した、その外観にも注目です。
※NODOについては、古民家レストランをまとめた記事でもご紹介しています。
また、以前ご紹介した「イルボッリート」とは同系列です。
神楽坂イルボッリートでイタリア食文化を体験! - まんぷく神楽坂
店内の様子
お店は1階と2階に分かれています。
1階には、テーブルが3卓、カウンターが6席あります。
カウンターでは、目の前にオープンキッチンが広がります。
このオープンキッチンが、とても可愛いのです。
シェフの華麗な手捌きも拝見できるので、カウンターは特等席かもしれません。
ランチメニュー
平日ランチは、税込1000円または1200円。
スープ+選べるパスタorリゾット+ドリンクは、税込1000円。
それに前菜を付けると、税込1200円です。
土日祝のランチセットはこちらです。
税込1600円でパン、前菜、選べるパスタorリゾット、食後のドリンクが付きます。
上記ランチセットは予約不要ですが、ランチコース(3500円~)は予約必須となります(一休.com)。
平日ランチ編
私が平日ランチで頂いたのは、税込1200円のBコースです。
どの料理も、うっとりするほど絶品でした。
一つずつご紹介します。
にんじんのポタージュ
まずはにんじんのポタージュが運ばれてきました。
にんじんは超濃密で、もったり、ぽってりしています。
にんじんの優しい甘さ、旨味だけがギュッと詰まっていました。
にんじんをここまで贅沢に使ったポタージュを、ランチで味わえるのが嬉しいです。
仮に、このポタージュとパンで1200円だとしても納得できます。
魚のテリーヌとサラダ
前菜は日替わりで、この日は「魚の」テリーヌでした。
お肉のテリーヌはビストロ等でよく聞きますが、魚のテリーヌは珍しいと思いました。
調べたところ、フリウリ州は海に面しているため、魚介に恵まれた地域だそうです。
なるほど、魚のテリーヌを頂けるのは、フリウリ州の料理に特化したNODOならではですね。
テリーヌに入っている魚は、おそらく白身だと思います。
魚のいやな臭みは一切なく、食べた時に海が自然と思い浮かぶほど、魚の風味を感じました。
さらに、一捻りあるのがベリーソース。
魚をベリーソースで食べるのは初めてでしたが、ふわふわの白身魚に、甘酸っぱいアクセントが加わり、絶妙にマッチしていました。
牛すじ赤ワイン煮込のリゾット
選べるメインは、「牛すじ肉の赤ワイン煮込み 焼きリゾット仕立て」をチョイス。
大きな牛すじが4つも入っていて豪華です!
牛すじは外こんがり、中はトロットロ。牛すじ調理の手本と言えるほど、最高の焼き加減でした。
焼きリゾットなので、表面が軽いおこげになっています。
表面はおこげでこんがりとした食感。中は濃厚なチーズと絡みあい、トロットロになっています。
食感のコントラストが幸せ。
大袈裟ではなく、人生で一番美味しいリゾットなのでは?と思いました。
前回(2020年春)のランチで食べた「焼き竹の子のリゾット」も絶品だったので、私の中ではNODO=リゾットが名物というイメージができています。
コーヒー
セットドリンクは、ホットコーヒーを選びました。
重厚なマグカップで登場。
贅沢な気分に浸りながら、ランチの余韻を楽しめました。
休日ランチ編
2022年7月、ランチに再訪。土日祝なので、税込1600円のランチコースを頂きました。
ランチコースの内容は、パン、前菜、選べるパスタorリゾット、ドリンク。
料理の一つ一つが圧巻の美味しさで、提供時のパフォーマンスも素晴らしかったです。
料理が出てくるたびに「わー!すごい!」の連続でしたw
それでは、一つずつご紹介します。
ニョッコフリットとペースト
ニョッコフリットは揚げパンのように見えますが、平たいパスタを揚げたものだそうです。
小麦の味わいなので、お味は揚げパンとほぼ同じです。
隅っこは生地がギュッと詰まっていて、気泡の部分は軽やかで美味しい。
ニョッコフリットはそのまま食べれば、小麦と塩のシンプルな美味しさを楽しめます。
ほんのり甘いクリーム(ナッツ乗せ)につければ、もう手が止まりません。
森の前菜
ランチコースでは、「森の前菜」がメインと言っても過言ではありません。
木こりのお皿に、前菜4種類が乗っています。
前菜4種の内容は、モルタデッラハム&じゃがいものクミン、レタスや水菜のサラダ、パプリカとズッキーニのキッシュ、お豆の甘いやつ。
一つ一つが圧巻の美味しさで、仮にこの前菜だけで1600円と言われても納得の内容でした。
たとえば、サラダ(葉野菜)に和えられているドレッシングさえもフルーティーで美味でした。
キッシュ好きとしては、パプリカとズッキーニのキッシュがたまりません。
トロトロなタイプではなく、しっかりめの生地でオムレツに近い感じです。
野菜の旨味、パルメザンチーズの香ばしさが奏で合い、単品でも頼みたくなる一品でした。
揚げなすと水茄子のイカ墨ペペロンチーノ
NODOでは初めてパスタを食べましたが、麺は細めで柔らかいです。
私は、パスタはアルデンテこそ美味しいと思っていましたが、NODOの柔らかいパスタは例外的に好きだなと思いました。もっちりしていて良い。
イカ墨が入っていることにより、パスタ全体にコクが出ています。
イカ墨は濃すぎず、あくまでもペペロンチーノのシンプルな味わいが主役です。
水なすはシャキッと新鮮で、エグみも一切なく、トッピング的な野菜にもこだわっているのだなと実感しました。
ちなみに、友人が頼んだ「たことチェリートマト、ベーコンのトマトソースパスタ」はこちらです。
グランピスタチオのジェラート
追加400円で、グランピスタチオのジェラートを頂きました。
ジェラート文化功労賞を受賞した、石川県能登のジェラート店「マルガー」のもの。
ピスタチオが濃厚である一方、ミルクの味もしっかり感じられます。
ミルク感により、食後でもスッキリと最後まで美味しく食べることができました。
友人が頼んだ「ブルーベリーとカスタードクラフティ」はこんな感じです。なかなかのボリューム!
以上、NODOのご紹介でした。
混雑具合
平日12:40に入店時は、退店13:25まで店内客は私一人のみでした。
《2022年7月追記》
日曜に行った時、予約で一杯でした。
最近はNODOのランチが広く知られるようになり、休日ランチは予約必須です。
完全予約制というわけではないですが、NODOでは一人一人のお客様に向き合い、料理を丁寧に作られています。
そのため、同じ時間帯に来客が重なるのを避けているそうです。
私が予約の電話を入れた時は、12:00台の枠が一杯で、13:00スタートの回をなんとか確保できました。
その際、一休.comでは予約欄が×になっていたのですが、電話したところ予約できました。
なるべく早めに予約の電話を入れましょう!
まとめ
NODOのランチは、本当におすすめです。
フリウリ州に特化した、他のイタリアンにはないような絶品料理を、1000円台でたっぷり楽しめます。
食器のひとつひとつが、家庭的で可愛いのも魅力です。
店員さんも料理について丁寧に説明してくださり、優雅なランチを過ごせました。
NODOは、イタリアの一つの州に特化している点で、神楽坂でオンリーワンのお店だと思います。
お近くの方はぜひ行かれてみてください。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
少しでも、みなさんのお店選びのお役に立てれば幸いです。